スーパーやコンビニで見かけるハムやソーセージ。そのパッケージ裏を見てみると、「発色剤(亜硝酸ナトリウム)」という表記を見かけたことはありませんか?
なんとなく「化学物質っぽいし、体に悪そう…」と感じる方も多いかもしれません。
今回は、この「発色剤」について、わかりやすく解説していきます。
発色剤とは?
発色剤は、食品に鮮やかな色合いを出したり、色を安定させるために使われる添加物です。
特に肉製品では、加熱すると本来の赤みが失われ茶色っぽくなってしまいますが、発色剤を使うことで食欲をそそるピンク色を保つことができます。
代表的なものに「亜硝酸ナトリウム」があり、少量で効果を発揮するため、広く使用されています。
発色剤は本当に危険?
発色剤の安全性については、過去にさまざまな議論がありました。
特に、亜硝酸ナトリウムが体内で「ニトロソアミン」という発がん性物質を生成する可能性があることが指摘され、一時期大きな不安を呼びました。
しかし現在では、
- 使用量は極めて厳しく規制されている
- ビタミンC(アスコルビン酸)を併用することでニトロソアミンの生成を抑制している
- 発色剤による細菌繁殖抑制(特にボツリヌス菌)という重要な効果がある
といった理由から、「適切な量で使えば安全」というのが食品安全委員会や各国の保健機関の結論です。
つまり、通常の食品に含まれる発色剤の量であれば、健康リスクは非常に低いと考えられています。
とはいえ、注意すべきことも
発色剤そのものはきちんと管理されていれば安全ですが、やはり加工肉の摂りすぎには注意が必要です。
WHO(世界保健機関)も、加工肉の大量摂取が健康リスク(特に大腸がんリスク)を高める可能性があると指摘しています。
つまり、発色剤の問題というよりも、「加工肉を食べすぎないこと」がポイントです。
バランスよく、いろんな食材を取り入れることが、やっぱり一番大切ですね。
まとめ
- 発色剤は食品の色をきれいに保つために使われている
- 適切な量で使われており、通常の食生活では健康リスクは非常に低い
- ただし、加工肉の食べすぎには注意
発色剤を過剰に怖がる必要はありませんが、普段の食生活を見直すきっかけにしてみるのもいいかもしれませんね!